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資本主義経済は限界に到達したのか?

 この論調、最近実に良く耳にしますよね。「これだけ世の中に閉塞感が漂っているのは、資本主義が限界だからだ!」ということのようです。私は、この考えは間違っていると思っています。資本主義は別に限界に達していないと思っています。

 それはなぜか?私達が資本主義経済が限界と感じているのは、単に日本の高度成長が止まったから=資本主義経済も止まった=限界という勘違いだからだと考えているからです。海外に目を向けてみましょう。特に新興国で、資本主義が終わった。もっとワーク・ライフ・バランスを考えよう。という意見、聞きますか?聞きませんよね。まずはその日しっかりと食べるものを。そして今よりいい暮らしを。そのような思いが非常に強いです。今よりもっと、もっと豊かに!それに対して日本や、他の先進国では、その日暮らしということはなくなりました。大分豊かになりました。このステージを通り過ぎた。だから次の段階として、資本(お金)主義にそんなに価値はない(と思いこみ)お金だけではない幸せを手に入れようようとなっているのではないでしょうか。

 そしてここからが問題なのですが、それはあなたの目指しているものは、本当に資本主義から脱却した考え方なのかということです。ある人が、脱サラをして農業をはじめたそうです。今までよりも給料は少ない、でも充実している生活だったそうです。でも、働かなければ食べてはいけません。そこで自分の畑でだけではなく、近くの稲作を手伝ってお米をもらっているということでした。これ、お金は出て来ませんけれど、資本主義経済と行われていることは変わらないんではないでしょうか?もっと根本的なところで、資本主義とは異なった考え方に価値を見出し、そこに集中していく必要があるのではないかと思います。

 資本主義経済は、競争を前提としています。だから必ず勝者と敗者が現れる。概ね勝者が2割、敗者が8割といわれているようです。今までの日本は、全員が勝者のように見えました。でも私は、世界規模で見た時に、日本全体が勝者の2割に入っていただけなんだと思っています。そしてこれから新興国が伸びていくことで、今まで日本が維持していた勝者の2割の部分が海外にドンドンと流れていっているのではないでしょうか?グローバル化と言われて久しいですが、資本主義経済は限界に達したのではありません。むしろこれからが本当の世界規模での、資本主義経済になっていくのです。