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子どもがいるから、自由に生きる。

日本、アメリカ、そして人間のレバレッジ術

 知人がベトナムに住んでいます。一発、大勝負をかける!ということで飛び出していったのが発端でした。ただ、やはりなかなか新しい土地に慣れるのに四苦八苦しているようです。一筋縄ではいかないですね。

 そんななかで興味深い話がありました。ベトナムでは、借金して不動産を買うという習慣がないそうです。細かく突っ込んでいないので、これがどのような意味なのかちょっとわからないのですが、日本では(おそらく欧米諸国でも)借金をしないと買えないことがほとんどですよね。1000万円代から、高いものでは、2000、3000、4000、5000万円代、それ以上のものを買うこともあるのですから、キャッシュで買えるわけがないですね。そしてキャッシュで買えないということは、これは紛れもなく『借金』です。ローンだとかカタカナでいってもダメです。なぜ、これほど借金が嫌いな日本人がローンは平気で組めるのか全く理解できない所ではあるのですが、とりあえず、大きな借金をして家を買っているわけです。そして、特に日本の高度成長期には、この住宅ローンで家を買う。という行動を日本全国が取っていたことが、成長のアクセルになっていた可能性は高いのではないでしょうか?本来の購買力以上に物を買い、お金が流動していたわけですから。そして最後はバブルがはじけてしまいました。

 そしてアメリカでは常に同じようなことが起こっています。何を買うにもカード払い。限度額ギリギリまでカードを使います。買って買って買いまくることで、アメリカ経済は回っていたのです。それがはじけてしまったのが、リーマンショックでした。

 最後ははじけてしまった。という点は偶然かも知れませんが、『本来の購買力以上の力を借金によって実現し、それが経済成長を加速させる』という点は共通していると思います。そして、これは、個人にも当てはまるのではないでしょうか?たとえば100万円を持っている人は、100万円の現物株を買ったら、それ以上にも以下にもなりません。しかし、この100万円にレバレッジをかければ、もっと大きな額を運用できるのです。その分、一気に資産を増やせる可能性があります。もちろん、リスクもそれだけ大きくなりますから、注意が必要なのですが。

 そしてここまで書いておきながら。なのですが、考えたことはレバレッジが危険という話でも、儲かるという話でもありません。日本もアメリカもいくところまでいってしまったから、最後にはじけてしまった可能性があるのです。ですから、そこから得られる教訓は、「最初はちょっと無理しても、ほどほどのところで手を引けば、素早い成長と安定性を同時に手に入れることができるのではないか?」ということです。個人であれば、レバレッジをした取引をしてもOK。ただし、何倍、何十倍を狙うのではなく、普通にやるより少しでも早く儲かったら、それでよしとする。そういう攻めの姿勢と謙虚な姿勢、両方を持ち合わせる必要があるのではないでしょうか?