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子どもがいるから、自由に生きる。

聲の形(こえのかたち)を読みました。

 『聲の形』と書いて『こえのかたち』と読みます。ネット上で話題になったので、読んだ人も多いと思います。簡単にご紹介すると、週刊少年マガジン2013年3月6日号(2月20日発売の12号)に掲載された、読み切り漫画です。「聴覚障害者へのいじめ、障害を理解すること」をテーマにしています。→ 『聲の形のグーグル検索結果』

 ネット上では賛否両論、というよりも、絶賛する声の方が大きいようです。ただ、自分には合いませんでした。その理由をちょっと書いてみたいと思いますが、以下はネタバレを含むので、これから読まれる人はご注意ください。一番気分が良くなかったのは、大人のクズっぷりです。もちろん、いじめはいけません。いじめていたみんなが悪い。それはわかりきっていることなのですが、出てくるクラスは小学校5年生くらい?だと思うのですが、このくらいの年齢だと、いじめがいいということではなく、どうしても発生してしまうことはあるものだと思います。だからいじめがいいというつもりはないけれど、いじめをしたり、隠したり、見て見ぬふりをしたり、人になすりつけたり、といったことはあって当たり前のことだと思うんです。では、どうするかってそりゃ先生がどうにかしなきゃいかんでしょと思うのです。この先生は一緒になって目をつぶっている。しかも極めつけは校長先生が出てきて、クラスの犯人探しに加担する。担任が一人の生徒になすりつけるところを見て見ぬふり。なんだこの大人たち。

 その辺りのこと目が向いてしまい、自分にはいまいちだったなぁと。最後、耳の聞こえない硝子ちゃんといじめていた石田くんが和解するんだけど、和解できたんだからそれでOKとも思えず。ふたりとも、ちょっと大人になったといえばその通りだし、石田くんも自分がいじめられたことで硝子ちゃんの気持ちに気がつくことができたんだろうけれど。やっぱりそれより、周りの大人のクズっぷりに意識が向いてしまいましたね。

 あれこれ書いてしまいましたが、決してつまらない話だというわけでも、ひどい話だというわけでもありません。聴覚障害を持っている人のこと、その人との関わりの難しさ、いじめ、和解など、勉強になるところはたくさんあります。ただ、この話がどうこうではなく、やっぱりネットで話題になっていた分、期待値が単純に大きくなってしまっていたということもある気もします。もっと衝撃的な話!というのが出てくるのかと思っていたというのもありました。

 とはいえ、興味がある人は、一度は読んでみるといいと思います。