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子どもがいるから、自由に生きる。

池上彰の社会的ニーズと大学生の授業観

今更、池上彰?と思った人の方が多いでしょう。大丈夫、私も「今更、池上彰氏で記事を書いてもなぁ…。」と思っています。が、ちょうど最近読んだ新聞記事と、池上彰氏のことがビビっとリンクしたのです。

 先週、水曜日くらいの日経新聞の一面です。現在の大学生にアンケートをしたところ、8割が講義中心の授業が好きだと答えたそうです。論調としては、こんなに受け身な学生が多いのではダメだと言いたい模様。これを読んで若干カチンときました。昔の日本人と比べて、増加、減少がわからないし、そもそも講義中心の授業が好きだというのは悪いことなのか?保守的な新聞が革新的なことを求めるみたいなことを軽々しくいうな!というような怒り(というほどのものではありませんが)

 さて、前置きが長くなりました。

 改めて、なぜ池上彰か?(以下、敬称略)池上彰といえばニュースの解説で非常に人気者となりました。私個人も大好きなのですが、ある友人が「彼は解説は上手いけど、彼個人としての主張が弱くて、つまらない」と。池上彰も意見を持っているけれど解説者に徹しているのか、本当に意見がないのかはわかりません。ただ、テレビをみる限り、友人の意見は最もだと思いました。

 そしてその池上彰に人気がある。これは、自分で考えさせたり、オリジナルな意見をいう人よりも、わかりやすい説明をする人、面白い授業をする人が指示されているということでないでしょうか?そしてこれは、先に出した大学生へのアンケートと同じような傾向、要するに『授業を聞くのが好き』という傾向を示しているのだと思います。

 私はこれを持ってだから大学生はおかしくない!とか、池上彰はもっと自分の意見をいうべきだ!と、いいたいのではありません。そうではなくて、「面白い話、勉強になる話を聞くということを人間は純粋に好きなのだ」ということを、もっと肯定的に捉えてもいいのではないか?と思うのです。何もアウトプットがないのはまずいと思うのであればアウトプットの機会を設ければいいだけの話です。インプットが好きということとは切り分けて考えるべき話です。8割は講義が好きというのは、捉え方次第では非常にポジティブなものです。好きなことをもっと大切にする、認められる社会でありたいですね。